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自転車みたいに乗馬する2


またまた、自転車に例えます。乗馬は自転車のようにバランスが崩れても馬が倒れることはほぼありません。このことによってバランスの取れ具合が自転車よりも解りづらくなります。ところが倒れないことによって初めて乗る方も危なげなく取り組むことができます。自転車のようにぱたぱた倒れたのでは大変危険で楽しむどころではありません。乗り初めは断然自転車の方が厄介ですが、一度バランスが取れて乗れてしまえばあとは楽勝です。ところが乗馬はいつまでたってもバランスが取れないので出口が見えません。その上バランスが取れていない段階でバランスが取れていることが前提で練習が進むとさらに上手く乗れなくなります。ますます厄介になるのです。迷路に迷い込んで出口が解らないような状態です。自転車みたいにすっきりと、これで今日から自転車に乗れるぞと解るように乗馬の練習も早くバランスが修得できるようにしたいものです。さて次に自転車はハンドル、ブレーキ、ペダルを使って方向とスピードをコントロールして自分の思い通りに動くことができます。乗馬の場合はハンドル、ブレーキ、ペダルに対応する合図(扶助)で馬を思い通りに動かします。自転車はきちんと整備されていれば操作すれば思い通りに動きますが、馬は自転車のようには動きません。馬が乗り手の合図に100%従っていれば問題ないのですが、これがバランスと同様に難しいのです。特に不特定多数に乗られる馬ほど難しいのです。大勢の方に乗られている馬は多くの騎乗者のデータを持っています。まさしく百戦錬磨ということでしょうか、どう対応すれば主導権が取れるかを知っているのです。同じ馬なのにハンドルの切れ具合やブレーキの利き具合、ペダルの漕ぎ具合がその都度変わるのです。厄介です。馬たちは乗り手が変わる度、従うか従わないかどっちにしようかと乗り手を伺っています。そこで上手な方が乗るときびきび動くのに同じ馬に初心者が乗るとだらだらとなってしまう。では馬たちは乗り手のどこを見て判断しているのでしょうか。まずは乗り手の合図のタイミングと力加減、それと乗り手のバランスを見ていると思います。どんな時にバランスが崩れ、どんな時に手や脚が出せなくなるのか、そして乗り手を振り切れるか降り切れないを判断してきびきび動くかだらだら動くか、つまりハンドル・ブレーキ・ペダルが作動するかしないか、なのです。我々がこの馬はどんな馬なのかと気にする以上に馬の方が我々を見ているのです。ではどのように馬に向かえば良いのでしょうか。続きは次回に。

まだまだ春は足踏みです


昨日東京で桜の開花があった次の日、蓼科は一転雪景色です。この冬は去年に引き続き雪が少なく過ごしやすかったのですが、油断なりません。ここでの17年間で5月3日に一面真っ白になった年がありました。信州の冬は厳しいです。上の写真の厩舎左横の大きな木は桜ですが、ゴールデンウィーク前あたりに満開になりそうです。長い冬を乗り越えて我々も馬も春を待ちわびております。

自転車みたいに乗馬する


蓼科乗馬ファームでは馬を自転車のように乗りこなして外乗を楽しもうと考えています。自転車は乗れるようになるとその後は安定して走行できます。今日は上手く乗れたなあとか、昨日の方が良かったなあなどバランスについては変わることがなくなります。乗馬にも同じことが言えます。お尻が安定したり、しなかったりと言う方は本当のバランスが解っていない方です。自転車のように一度バランスが解るといつも安定して乗ることができます。馬によって反動が違ったり、同じ馬でも速足と駈足の違いであったり、その時々のバランスが必要なのです。どのパターンの動きにもバランスを取り続けられるように練習したいものですが、前回お話ししたようにバランスを失っても馬は倒れないのでなかなかバランスが解るまで練習することはないみたいです。当方に来られる皆さんのほとんどがバランス良く乗ることができません。どのように体を使ってバランスを取るのか具体的に説明するのは難しいのですが、馬にしがみつかないで馬と同じ動きになると言えばよいのでしょうか。バランスが取れているかいないかはお尻が鞍から離れていないか、頭や腕が動いていないかが目安になります。バランスが取れていないとお尻は鞍にはね飛ばされ、頭や腕は馬の動きに振り回されることになります。もっと目に見えるようにするには、水を入れたカップを持って水をこぼさないように乗ってみたり、スプーンにゴルフボールなどをのせて落とさないように乗るなどの練習が良いと思います。当方ではネットで取り寄せた練習用のスプーンとボール(アメリカでは卵をのせてエッグ アンド スプーンと呼ばれています)を使って練習しています。YouTubeなどでEgg and Spoonで検索して下さい。楽しい動画が見ることができますよ。カウボーイたちは馬上から投げ縄で牛を捕まえるなどいろいろな作業をするためにバランスは必須なのです。日本でも神事の流鏑馬などは手綱も持たず狙いを定めて的を射るのですからバランスが取れないようでは成り立ちません。競馬のジョッキーも激しく動く競走馬にしがみつけば降り飛ばされてしまうでしょう。バランスが取れているから手足が自由に使えます。乗り手がバランスが取れていると馬も動きやすくなります。バランスが取れているか、いないのかそれが問題です。自転車だったら倒れてしまうか、倒れないのかということです。自転車に乗れるようになると次に立って漕いだり、ハンドルから手を離したりとトライします。乗れない人には立ったり、手を離したりなんて夢のようなことでしょう。ところが乗馬ではバランスを修得しないまま次のステップへと進むみたいです。難しいと思います。どうしてそうなってしまうのでしょうか。しっかりとバランスが取れるように練習しましょう。

掴まるとバランスは取れない


前回掴まると安全と言いながら、今度は掴まるとバランスが取れないと言う無茶苦茶な話です。鞍に掴まると確かにバランスを保ちやすくなるのですが、もう一方で馬と直結になって振り回されることも避けられません。バランスが取れない時には掴まることが有効なのですが、バランスが取れている時には掴まることが妨げとなります。決してしがみついてバランスを保つわけではありません。自転車に例えるとわかりやすいと思います。自転車に乗る練習の時に後ろで支えてもらっているのが鞍に掴まっている状態、自転車が倒れないのは後ろで支えてもらっているからです。ところが自分でバランスが取れるようになっているのに後ろで支えられると返って不安定になります。バランスが取れると支えが要らなくなるのです。さらに自転車の例えで言うと、自転車はバランスが保てないと転倒しますが、乗馬はバランスが保てなくても馬は倒れることはありません。バランスが崩れても乗り続けることができます。例えしがみつこうが、お尻がポンポンしようが乗り続けることができるのです。手綱を両手に分けて持つ乗馬スタイルでは、脚でしがみつくようになるみたいです。サーフィンや曲芸の玉乗り、綱渡りやスケートボードなどバランスを取り続けている皆さんは決してしがみつくことはありません。自転車に乗っている時もしがみついている感覚はないと思います。その代わりに全身を使って、動かしてバランスを取り続けているはずです。乗馬にもバランスを取るための体の使い方、動かし方があります。それを伝えることができれば良いのですが、ちょっと文章では説明が難しいです。もし上手く解説できたとしても読まれた方にはピンと来ないと思います。興味のある方は是非蓼科乗馬ファームへご来場のうえお尋ねいただければ、乗馬しながら身をもって確認いただけるかと思います。体で覚えることは頭で考えるより、体を使わなければ得ることができないと思います。

ウェスタン乗馬はヘルメットを着けない


先日乗馬雑誌の編集の方からウェスタン乗馬の施設ではヘルメットを着用しないところが多いのだが安全面でどうなのかと聞かれました。確かに当方でも馬場で乗る場合ヘルメットは着けません。もちろん着けてはいけないということではありません。普段乗馬クラブに通っておられる方はご持参のヘルメットを着けて乗られます。外乗の時には小学生の皆さんはヘルメットを着けてもらいます。これは道交法で軽車両に乗る場合小学生にはヘルメットを着用させる義務が保護者にあると規定されているからです。違反しても罰則はないようですが。私としてはウェスタン乗馬は自転車位の危険性だと思っています。ただし自転車位にもっていくためには鞍に掴まることができることが前提です。掴まればバランスが崩れにくく、なおかつもう一方の手で手綱が使えるのでコントロールも失わない。ところが手綱を両手に分けて持つとバランスを保つことが難しくなり、鞍に掴まろうとすれば手綱が使えなくコントロールも難しくなります。この差が凄く大きいのです。幼稚園の園児さんが引馬に来られると、怖くないお子さんは一人で乗ることができます。小さくて足はあぶみに届きません。それでも鞍に掴まっていれば落っこちることはありません。しかし両手を離してしまえば皆落ちてしまうと思います。私のところではバランスが身に付くまでは鞍に掴まって練習するようにしています。バランスが取れてきたら徐々に掴まらないようにしながら正しいバランスが身に付くようにとステップアップしていただています。良いバランスは快適に騎乗でき、馬の動きも断然良くなります。もちろん掴まっているからといって100%安全ではないですよ。鞍に掴まって安全な乗馬ができるというブリティッシュ乗馬にはない発想は如何でしょうか。

消費者庁も物申す


さて保健所、家畜保健所に続き今回は消費者庁からのお話しです。少し前の話になりますが2015年11月に消費者庁長官から乗馬での事故に注意しましょうと発表がありました。消費者の皆さんも乗馬のリスクを知ることと安全な施設を選定することなど促しています。詳しくは消費者庁のホームページでご覧ください。我々のところには直接通達は来ていませんが、全国乗馬倶楽部振興協会や日本馬術連盟などに加盟されている施設はそちら経由で通達がされていると思います。この発表は国民生活センターなどに乗馬事故による苦情が目立ってきていることに対応したものと思われます。乗馬は危険も伴うので乗馬施設も利用する皆さんも気をつけて下さいねということです。欧米では乗馬の前に「自己責任のうえで乗馬します」にサインします。事故になっても問題としないことを
確認してから乗馬します。まず事故になることがあるのが前提だということでしょうか。そういう訳で事故になっても施設とお客様の間で問題は生じません。ところが日本では同意書みたいなものにサインをしても事故があれば管理者の責任が問われるみたいです。そういう訳で日本の乗馬施設はとても大変だと思います。何が起こるか予測できない中で大変な責任を負うわけですから。そして事故の原因と責任が問われます。原因が明らかであれば話は速いのですが、いろいろな要素が関わる場合は判断が難しくなります。国民生活センターに届く事故は消費者の皆さんが納得できない事故だと思います。馬に噛まれたり、蹴られたり、落馬したり、気をつけていればかなり防ぐことができます。提供する我々、利用されるお客様、しっかり注意して気を引き締めて楽しい乗馬にしたいですね。最後に馬にはなんにも責任はありませんよね。

人間の保健所と家畜の保健所


前回は動物取扱業について書きましたが、乗馬施設ではもう一つ家畜保健衛生所へも馬を飼養していることを届け出しています。動物取扱業では動物の愛護と人間との共生のために、家畜保健所には畜産の向上のために管轄されています。人間の保健所には年1回の責任者研修と施設への立ち入りの査察があります。家畜保健所は馬伝染性貧血検査やインフルエンザなど予防注射の実施などや毎年現状の報告をすることなっています。主に馬に関する情報は家畜保健所よりとどきます。さて、ここまでの話で馬のおかれている現実が見えたでしょうか。馬はペットと家畜のどちらでもあるのです。乗馬で使っているときは、ペットのような扱いですが、肉用となれば家畜です。昨日まで競馬や乗馬に使われていた馬たちも使えなくなって肉用になれば今日から家畜となるわけです。寿命まで生きられる馬は少ないと思われます。動物愛護法ではペットは終生大事に飼いましょうとなっていますが、家畜は動物愛護法からは外れているらしいです。私のところでも残念ながら使えなくなった馬は家畜商に引き取ってもらいます。そういうことでなるべく長く、そして使っている間は元気で気分良く過ごせて、皆に楽しんでもらえるようにすることが我々が馬たちにすべきことなのだと思います。今私のところで一番長くいる2頭は開業時より17年間いまだ元気に働いております。人間の都合でペットと家畜の狭間におかれる馬たちなのです。なかなか複雑です。

動物取扱業責任者研修を受けました


私が蓼科乗馬ファームを開業した2000年当時は何の届け出もなく誰でも乗馬施設を開くことができました。ところが 2006年頃、動物愛護管理法という法律で乗馬施設は第一種動物取扱業に含まれ、乗馬施設を始めるには、まず都道府県知事または政令市の長の登録を受けることとなりました。実際には保健所へ申請し登録を受けます。その後も実務は保健所が窓口となります。私が経営しております蓼科乗馬ファームももちろん登録しております。そして動物動物取扱業を営には動物取扱責任者を置かなければなりません。責任者は毎年一回保健所で研修を受けねばなりません。平成19年より毎回研修を受けていますが、研修の内容は馬や乗馬にはほとんど触れられません。犬と猫が主体です。というよりは、取扱責任者になるには実務半年以上ある、専門学校等を卒業している、各種団体の試験により技術、知識があることが証明されているのどれかにあてはまれば良いとされています。最後の乗馬に関わる団体とは日本馬術連盟や全国乗馬倶楽部振興協会だと思います。私はどちらにも関わらず何の資格も持っておりません。実務経験で責任者になれています。 ここまでの詳細は環境省のホームページで御覧になれます。 実務半年以上でなれる責任者ですから、本当に馬のことがわかっていない犬猫が主体の法律のようだと思います。しかし、営業するには従わざるを得ません。また、これで営業ができるのだから良しとすべきですね。