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中学生が職業体験にやって来た


茅野市内の中学生が市内のいろいろな職業を2日間体験する企画に毎年参加しています。先週4人の中学生が体験に来ました。初日の顔合わせに「乗馬は儲からないし、作業は大変だし、超ブラック事業なのですよ」と始めます。「10年、働けば一人前かな。」などと続けます。それでも馬を前に楽しそうな笑顔です。そして次の日の夕方、最後に「明日から学校だけれどここで働くのとどっちがいい?」と聞くと全員「学校!」となりました。この仕事、本当に面白くなるには3〜5年はかかるでしょう。更にできるとなれば10年はかかりそうです。10年続けばよいのですが、途中で離脱すると困ります。乗馬のキャリアは他の仕事ではなかなか加味してもらえません。「乗馬の仕事してました。」「へぇー。」で終わりです。もちろん世の中キャリアだけではありません。乗馬の仕事で積み上げた経験は他の仕事でも必ず役に立つはずですが、現実は厳しいです。以前は馬に乗せてもらえるなら何でもしますくらいの若者が集まってきたものですが、最近はどんなに募集をかけても働きたいと思う若者は見つかりません。この先、団塊の世代が遠ざかり若い方も減ってしまうと乗馬のニーズは減るばかりで、そのうえ提供する側も高齢化し若い働き手が減ってしまうと乗馬全体が先細ってしまわないかと危惧します。子供の頃から危ないことはさせてもらえず、運動会の騎馬戦でさえ出来なくなってどうして本物の馬に乗れるのでしょうか。これ程楽しいものはないのに廃れしまうのは勿体ない話です。どうにかして乗馬の楽しさを残したい気持ちでいっぱいです。私の持っている楽しめる乗馬の技術をできる限り広く残せるようにと模索しております。

乗馬の出来は馬次第


乗馬クラブに通われているお客さんから普段の練習の様子を伺うのですが、蹴っても動かないとか駈足が出せないや続かないなど皆さん苦労されているようです。そこで今回は乗馬は馬次第で目標の達成具合が変わりますというお話。初心者の練習には初心者が練習できる馬が必要となります。蹴っても蹴っても動かないような馬では練習になりません。駈足の練習でもすいすい駈ける馬でなければ練習できません。インストラクターの指示に従っていればすいすい動くようでなければ練習にはならないのです。蹴っても動かない馬を動かせるには中級クラス以上の技量が必要です。つまり初心者にこそ従順な良い馬がいてこそ乗馬の上達への近道となるのです。どんなスタイルの乗馬でも目的に応じた調教をされた馬を使います。そうしなければ目的は達せられません。多くの乗馬されている方にはそのあたりのことがわかっていないのが実状です。最初にあげた蹴っても蹴っても動かない馬が初心者用だと思ってしまうわけです。駈足が出ない馬を駈けさせるにはしっかり駈足ができる方でなければ難しいことです。ところがなかなか駈けてくれない馬が駈足の練習用だと思ってしまうでしょう。しかし考えればすぐにわかるのですが、蹴っても動かないのは人間の指示に従っていないということです。自動車に例えれば整備不良でしょうか。自動車教習所で整備不良の教習車で練習では困りますよね。私は動かしやすい馬は初心者に動かしにくい馬は上級者にというのが効率良く練習ができると思っています。そもそも動かない馬にならないように調教しなければいけません。やっかいなのは馬がダメなのか乗り手がダメなのかが、わかる者でしか判断できないのです。練習している皆さんにはわかりません。で、どう考えてもうちの馬がダメですねという乗馬施設はないでしょう。そして自動車のような車検みたいな制度もありません。各乗馬施設の判断に任されています。私のところもどの馬をどのように使おうとどこからも制約されません。だからといっていい加減なことはできません。お客さんが安全に楽しく乗馬できるように常に意識して馬を管理しています。いろいろな乗馬施設の話を聞く程本当に乗って頂いている方に上手くなってもらおうと思っているのだろうかと疑いたくなるような施設もあるようです。一般の方たちは乗馬についてほとんど知識がありません。乗馬施設を利用される皆さんは多方面に情報を得て本当の乗馬を知るべきです。まずはビジターでいろいろな所で乗ってみるのが良いと思います。ビジターで楽しく乗馬できる施設もたくさんあります。誰もが良い馬を見分けることが出来るようになれば日本の乗馬レベルは飛躍的にあがると思います。

いよいよ青草の季節になりました


いよいよ新緑全開となり、当方も草刈りの季節となりました。観光地に隣り合わせて広がる農村集落には高齢化や農業の衰退による休耕地が増えています。当ファームは観光地と農村地域の境に位置して近隣の農家より休耕地を任され牧草を採集しています。農家の方にも喜ばれ馬たちも夏中青草に恵まれ一石二鳥です。馬たちは朝からだらだら草を食べ続けているので穏やかそのものであります。何より毛艶が良くなり馬体はピカピカとなります。ちなみに昨年の10月頃よりここまでどの馬も洗っておりません[exclamation]ブラッシングのみです。にも関わらずピカピカは健康で食生活が充実していることが要因だと思えます。ウンチもピカピカになります。まるで草団子のようです。6月になると去年買った4月に1才の2頭の仔馬を蓼科牧場へ10月まで放牧に出します。食べ放題の牧草と広い放牧場でのびのび育ち10月には見違える馬になって帰って来ます。人間から餌を貰わず自分で草を食べ、ちょっと野生的に強く逞しくなります。草だけで生きて行けるのです。飼われている馬にも同じく草だけで元気に飼うことが出来るのです。今14頭に1日に軽トラックに3台の草を毎日刈って与えています。5ヶ月で450台分の草を食べるのです。それだけの草を確保できる蓼科は本当に良い所です。だからといって突然青草に切り替えてはダメですよ。お腹がついていけません。消化不良になります。それまでの餌に少しずつ加えて様子を見ながら2?3週間かけて切り替えます。これは青草に限ったことではなく、ガラリと餌を切り替える時には同じ要領で行います。消化器官に棲む微生物が切り替わらなければ消化できないからです。しかし切り替えられることが人間が馬を飼うことが出来る一因となっているのです。

初心者でも外乗ができるのは


小学1年生から1レッスンで外乗ができるためにどのような工夫をしているのかを解説します。 あくまでも我々方式ですよ。

まずこれまで言い続けているバランスを確保するために片手は鞍につかまること。そして非力な方でも手綱が振り切られないように強力な馬銜(ウェスタンビット)を使うこと。外乗中に他の馬に噛み付いたり、噛まれたりあるいは蹴ったり蹴られたりなどが起こらないように毎日全頭一緒に放牧すること。放牧中に馬同士のコミュニケーションが取れるのと、ストレスも発散できて一石二鳥です。それでも外乗中の馬順は毎回気をつけること。馬同士のお付き合いも人間同様難しいものがあります。また外乗中には想定外のことが起こるので馬が嫌がることや、怖がることを避けるのではなく馴らせるようにすること。いろいろな環境でたくさんの良い経験を積ませること。悪い経験は逆効果となるので要注意。外乗中に道草されないように夏場の飼料は食べ放題の青草にすること。そして先導に続けてひとかたまりに動くために、群れで暮らす馬の生態を利用する。離ればなれにはなりたくないのが基本なのですが、厩舎に残っている馬たちが本隊ですから注意しなければ離れて帰ろうとする場合もあります。なので厩舎へ向けて飛ばすのは危険です。そもそも外乗中の馬たちは外へ出た途端に向かうは厩舎となり、離れていく方向にはのんびりと厩舎へ近づいていく方向になるといそいそと足並みが変わります。また、コース上どうしても常足、速足、駈足のできるところが限定されるので馬の方が覚えていて安心できる要素ではあります。そして先導する我々は常に周りの状況を把握し、後ろの馬とお客さんの動きに注意を払い続けて適切に対応できること。以上これらが整えられれば競走馬のサラブレッドでも初心者でも外乗ができるようになります。

ゴールデンウィーク無事終了


毎年、嵐のようにゴールデンウィークがやってきます。長い冬を越え、それまで閑散としていた蓼科が一気に賑わいます。馬たちはわかっているのかいないのか、突然のハードワークに戸惑う間もなくあっという間にゴールデンウィーク終了です。朝から働き詰めの馬たちと利用して頂いたお客さんに感謝です。ようやく我々にも春がきたというところです。連休中にはお母さんといっしょに引馬の幼児から乗馬クラブで10年以上のキャリアの方まで様々な乗馬を楽しんで頂きました。幼児から70代まで幅広く楽しめるアクティビティは乗馬に優るものは無いように思えます。そしてレベルアップを目指しての乗馬になると断然奥が深くなります。年に1回外乗でリフレッシュという方は速足までのゆったりとちょっと緊張が楽しい部分ですが、駈足でリフレッシュの方は上手く乗れることとスピード感が楽しい部分のようです。これまでも言い続けている馬上でのバランスの重要さが思い知らされる連休でした。初めての乗馬でも片手は鞍につかまりバランスが取れていれば楽しく乗ることができます。ちょっと危なげな駈足もつかまれば大丈夫、とバランスさえ保てれば楽しい乗馬となるわけです。これから乗馬の季節になってまいります。自然と季節を馬上より楽しむもよし、更なるレベルアップを目指すのもよしと楽しくて安全な乗馬が提供できるようにしたいものですね。